はじめに
先日東京+横浜観光に行きました。最終日前日にちょっとリッチに渋谷のスクランブル交差点にある焼肉屋でお肉を食べたら生焼けだったようで翌日軽い食中毒を起こしました。都会の焼肉は田舎モンには合わんってか!とかわけわからんキレ芸は置いておいて、、、。
今回の旅は現地の友人に案内をしてもらったのですが、どこかいいところがないかと聞くと、
日本科学未来館を紹介されました。
え・・・東京にわざわざ来てまで科学館…?と思ったのですが、「大人の科学館だから。」と友人に言われ、アホな私はなんだかいかがわしいのを想像してワクワクし、ついていきました。
アホな期待はきれいに裏切られるわけですが、いい裏切り方をされまして、大変面白い場所でしたので共有させていただきたいと思います。
日本科学未来館の基本情報
まずは基本情報をまとめておきます。
今回私たちは常設展のみを楽しみましたが、プラネタリウムが見れるドームシアターもあるほか、期間限定で特別展を実施しています。
常設展のみの料金は630円ととっても良心的。この値段であれだけ楽しませてくれるというのは、本当にすごいと思います。
新型コロナウイルスの影響が大きかったときは予約のみの受付でしたが、2022年10月現在は窓口でのチケット販売も行っております。
どんな人に向いている?
科学に興味があり、物事の仕組みや考えることが好きな大人に向いているかと思います。
科学未来館は、大人向けの科学館だと思います。子供が楽しめないわけではないかと思いますが、説明文は漢字を多用していますし、内容も大人でもわからないことが結構書いてあったりします。
科学の基礎に触れて興味を持ってほしい、というよりかは最先端の技術に触れてこんなものが今世の中にあるんです、というのを知ってほしいという感じの展示物でした。
理系出身の方や、現在技術系の仕事をされている人であれば、興味を持って楽しむことができるかと思います。
反対に、科学自体にそこまで興味のない人や、刺激を求めている人が行くと退屈に感じてしまうかもしれません。
面白かった展示物の紹介
さて、ここからは面白かった展示を私の独断と偏見でいくつかご紹介したいと思います。
ジオコスモス
まずは日本科学未来館の象徴ともいえるジオコスモスからです。検索するとTOPにこれが出てきますよね。
ジオコスモスは地球を模した球体に1万枚以上の小さなLEDパネルが取り付けられた展示物です。
通常は気象衛星から毎日取り込んだ衛星写真を投影しており、地球の姿をしていますが、定期的にいくつかのコンテンツを放映しており、これ自体が展示物になっています。
ジオコスモスは1Fから5Fまでが吹き抜けになった空間に展示されているため、いろんなフロアから見ることができますが、1Fには寝ころべる椅子が用意されているので、この椅子にごろりとしてジオコスモスを眺めるのが結構楽しいです。
計算機と自然、計算機の自然
個人的にアツかったのがこのゾーンになります。計算機分野というのもあって、私が好きな機械学習に関する展示があったからです。実体がなく説明がなかなか難しい機械学習の概念の1つをわかりやすく可視化してくれていたところが非常に好印象でした。
乏しい知識で少し解説じみたことをさせていただきますと、こちらはGAN(Generative Adversarial Network)という機械学習モデルが考えていることを可視化したものになります。
GANは人間のように勝手に画像を作り出してくれる機械学習モデルになります。画像をたくさん学習させてあげると、GANはその画像たちの中から特徴を見つけ出します。人の顔だったら髪の長さや目の色、位置、鼻の大きさと位置など様々ですね。GANはその特徴を見つけ出して、を調整して画像を生成しています。上の動画はその特徴の影響度を大きくしたり小さくしたときの様子を描いています。なので、連続的に画像が動いているのですね。
そのほかにもコンピューターに使われている計算そのものに関する展示などがありました。情報系、電気系の人には秘奥に興味深い展示があるのではないかと思います。
100億人でサバイバル
100億人でサバイバルという展示物があります。
こちらは地震や台風などの災害や、疫病による危険を「ハザード」という一つのボールに見立てこれを世界に見立てた模型を循環させることで世界に起こる危険のメカニズムを教えてくれる展示になります。
火山や地震の発生でハザードがたくさん発生し、これが人間社会に向かって流れてきます。
運が良ければハザードは人間界に影響を及ぼしませんが、悪ければ人間社会に直撃し、ドミノ倒しで人の模型が倒れる、というものです。
実際の社会でも噴火や地震、津波、感染症が定期的に発生します。その影響により多くの人が亡くなるときも、そうでない時もあります。そんな様子を模した展示なのですが、それはそうと、これ本当にずっと見てられます笑
あー地震でめっちゃいっぱい赤いやつ出てきたー。。。
わー!人が倒れたー!
今度は火山噴火したー!
みたいな感じで友人とずっとこの展示に食いついておりました。
無心で眺められるものを探している人にもおすすめかもしれません笑
インターネット物理モデル
変人気の展示でした。インターネットの仕組みというのをちゃんと理解している人はかなり少ないかと思いますが、これはそれを視覚的に教えてくれる展示です。
情報のやり取りはすべて0と1で行われていますが、それを白と黒の玉で見立て、目標のところまでこの球を送り届ける様子からインターネットの仕組みを学べるようになっています。
私たちはやりませんでしたが、自分でメッセージを決めて送る体験をすることもできるようです。子供に非常に人気の展示となっていて、長蛇の列ができていました。
ノーベルQ
こちらも個人的に良いなと思った展示になります。
ノーベル賞を受賞した科学者たちからの、私たちへの問いになります。抜粋していくつかご紹介しますね。
「どうして猫は、いつも足から地面に落ちるのだろう?」
ほんとですね。猫は飼っていないので詳しくはありませんが、確かに後ろ足から落ちているのを見たことはありません。
頭が重いから?その方が体へのダメージが少ないから?前足のほうが丈夫にできているから?
いろいろと考えてみるとこんな当たり前のことでも面白いですね。
「どんなことにも理由がある」、「わかった気にならない」などのメッセージ性が込められているのでしょうか?
「今日、何か不可解なものを見ましたか?
それはなんでしたか?
その謎を解こうとしましたか?
そして何を発見しましたか?」
怒涛の質問攻めです。小さな違和感から思考を広げることが大事、というメッセージ性なのでしょうかね。
「今日」ではありませんが、疑問に思っていることがありました。空港近くに住んでいるのですが、台風が近い日だけ飛行機が反対方向に離着陸するのです。これを「不可解なもの」として調べてみると飛行機の着陸は向かい風、離陸は追い風、というルールがあるようです。これは離着陸の特性に合わせたものですね。台風の時は風向きがいつもと変わるため、離着陸の方向を変えていた、ということでした。
今まで不可解には思っていたものの調べたり考えたりしようとしませんでした。
小さなことにも違和感を感じて考えてみることが大事なのですね。。。
「いつまでも好奇心を持ち続けるにはどうしたらいいのかな?」
難しすぎる質問ですね。持論ですが、この問いに対する答えは普段から疑問を持ち続けることなのだと思います。
「なぜ?」という小さな疑問を癖づけることなのでしょう。
3つの質問に共通していることですが、好奇心を持ちなさい、と強く言われているように感じます。
何だろう?なぜだろう?という疑問をいくつも超えた先に、彼らのような偉業が待っているのかもしれませんね。
さいごに
さて、今回は日本科学未来館に行ったレビューとその魅力についてお伝えをしてきました。
個人的には最後のノーベルQが非常に刺さりました。普段、技術系の仕事をしていますが、納期に間に合わせるため、週末まで生き延びるために目の前のタスクをこなし続けていたような気がしました。
しかし、そもそもその仕事に就いたのは、製品や技術が好きだったから、ということを思い出しました。
納期はもちろん守りつつも、個人的な興味も無視せずに育て続けていきたいと思わせてくれる素敵な場所でした。
現在技術系の職員として会社員勤務する傍ら趣味のカメラをもう少し発展させたいと思って奮闘中。
今日もカメラと生きちゃった。と思えるくらいカメラとの時間をどんどん増やしていきたいと思っています。
フォトスポット情報や商品レビュー情報、カメラの知識を通じて皆さんのお役に立てる情報を発信していきます。
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